新卒歯科医師の給与水準(現状)

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初任給(勤務医として就業を開始した直後)

・求人サイトに掲載されている例として、「月給 60万円」などの初任給条件が提示されている医院があり、また、別の情報では「新卒歯科医師の平均初任給は約30万円~35万円」程度とされている例があります。
よって、初任給としては「月額30万~50万円程度」が一つのレンジと捉えられます。ただしこの数字には「基本給+諸手当」が含まれているかどうか医院によって異なります。

年収換算・初期年間年収

・月給30万円の場合、12ヶ月で360万円。賞与や手当が加われば400万円前後になることも想定されます。

・求人情報では、月給45万円をそのまま年換算すると540万円+賞与というパターンも見られます。

平均から比べた「新卒」位置づけ

・全国平均で勤務歯科医師の年収が「約690万円~700万円程度」というデータがあります。 そのため、新卒期はこの平均より低め(経験0〜2年という意味)というのが通常の流れです。

新卒から数年後までの「給与推移」の傾向

初任給から数年〜10年程度にかけて、昇給・専門分野への移行・手当増加などで年収が上がる傾向があります。以下は典型的なステージと年収の目安です:

キャリア年数 想定条件 年収の目安
0~2年目(新卒~研修終了直後) 常勤勤務、一般診療メイン、手当少なめ 約400〜550万円程度
3~5年目 担当患者を持ち始め、自費診療や特殊分野を経験 約550〜700万円程度
6~10年目 副院長・分院長クラス、自費診療・矯正・訪問含む 約700〜900万円程度
10年超~15年目以降 院長級・開業準備または法人勤務・複数医院勤務 約900万円〜1,200万円以上も可能

※ 上記数値はあくまで目安であり、地域・勤務先・診療形態・手当条件により大きな差があります。求人情報では「月給80万円〜」という初任給例もあり、スキル・条件が良ければそれ以上も可能です。

新卒歯科医師が給与を上げるためのポイント

勤務先の選び方

初任給が高めの求人では「大手法人」「審美・インプラント強み」「訪問歯科併設」など条件が良い傾向があります。求人票で「初任給○○万円」など明示されたものをチェック。

早期に専門性を身につける

矯正・インプラント・訪問・予防歯科など、これから需要が高まる分野を早期に習得すると、給与・待遇面での評価も上がる可能性が高まります。

勤務形態・契約内容を明確にする

手当(残業・訪問・休日出勤)、歩合制や固定給+歩合、研修期間・昇給スケジュールなど、契約書・求人票で確認する。

地域・医院規模の影響を理解する

都市部・大型法人・自費診療中心医院では初任給・年収とも相場が上振れする傾向があります。地方勤務は補助金・支援がある場合もあり、トータル待遇で判断を。

キャリアプランを早期に描く

新卒期から「5年後・10年後の目標」を設定し、スキル習得・役職取得・実績構築を図ることで給与上昇を加速できます。

留意点

・「求人例にある月給60万円/月」の提示は、実際の所定内給与ではなく「最低保証+歩合込み」または「特殊勤務条件あり」のケースである可能性があります。

・平均データは「勤務歯科医師全体(経験者含む)」を対象にしており、新卒期の数値とはズレがあります。

・賞与・手当・歩合・勤務日数などが条件によって大きく変動するため、単純比較は注意が必要です。

・国家試験合格・就職の時期・勤務先の形態(病院/診療所/法人)等、個別要因が給与に影響します。